ガイドライン手続き別2026.08.09
クラス1なのにKGMPが必要になるケース — 滅菌製品
「クラス1はKGMP免除」という通念はおおむね正しいものの、条文が免除しているのは「審査」であって「基準」ではありません。滅菌製品であれば、免除の後にも滅菌作業所の施設基準と滅菌バリデーションが残り、輸出・取引先の要求で適合認定書が必要になれば、クラス1でも自発的に審査を受けます。さらに、滅菌かどうかは品目のクラス指定そのものを変えることがあります。
要点サマリー — クラス1医療機器はKGMP適合認定等審査を除外できます(告示第3条第2項第2号)。ただし条文は「この基準に従うものとし、審査を除外することができる」と定めています — 免除されるのは審査であって、品質管理基準ではありません。滅菌製品であれば滅菌作業所の施設基準と滅菌バリデーションはそのまま残り、輸出・取引先の要求で適合認定書が必要になれば、クラス1でも自発的に審査を受けます。さらに、滅菌かどうかは品目のクラス指定そのものを変えることがあり、「クラス1」という前提から揺らぎかねません。結局、確認すべき順序は「本当にクラス1か → 販路はどこか → 製造所の要件は整っているか」の三つです。
「クラス1だからKGMPは気にしなくていい」— 半分だけ正解です
韓国の医療機器許認可を初めて準備する方が最初に安堵するのがここです。「うちの製品はクラス1だから申告だけで済み、KGMPはない。」先のクラス1医療機器申告ガイドで整理したとおり、クラス1は四つのクラスのうち唯一、審査のない「申告」で完結するクラスであり、KGMP適合認定等審査からも除外されうるのは事実です。
根拠条文をそのまま見るとこうです。「医療機器製造及び品質管理基準」第3条第2項は、適用範囲の原則にかかわらず一定の場合に「この基準に従うものとし、適合認定等審査を除外することができる」と定め、その各号にクラス1医療機器を製造または輸入しようとする場合(第2号)を置いています。定期審査も同様で、クラス1医療機器は適合認定を受けた場合でも定期審査を受けないことができます(同告示第4条第3項第2号)。
問題は、この文を「クラス1はKGMPと無関係」と読んだ瞬間に始まります。条文が除外の対象と定めているのは適合認定等審査、すなわち審査機関が書類審査・現地調査を経て適合認定書を交付するあの手続きです。その前に付いた「この基準に従うものとし」という一句こそが核心です。基準(品質管理基準)そのものには従わなければならず、ただ審査という関門だけが免除されうる、という意味です。
免除されるのは「審査」であって「基準」ではない — 滅菌が残すもの
だからこそ滅菌製品は厄介です。審査を免除されても、従うべきその基準の中に滅菌関連の要求事項が入っているからです。二つの層で確認できます。
第一に、製造所の施設基準。医療機器法施行規則の別表2(施設並びに製造及び品質管理体系の基準)は、滅菌を要する製品を製造する作業所について、天井はほこりが落ちるおそれのないよう仕上げ、床と壁は滑らかにしてほこり・汚物を容易に除去できるようにし、天井・床・壁の表面は消毒液の噴霧洗浄に耐えるものとし、作業所に滅菌施設を置くよう定めています(別表2第1号ロ)。一般のクラス1製品にはなかった施設要件が、滅菌という理由で付いてきます。
第二に、品質管理の特別要求事項。「医療機器製造及び品質管理基準」の別表2は、滅菌医療機器について各滅菌バッチの工程パラメータ記録を維持するよう求め(7.5.5)、滅菌および滅菌バリアシステム工程のバリデーション(有効性確認)手順を文書化するよう定めています(7.5.7)。自発的にであれ、クラスが上がったためであれ、審査を受けることになれば、審査申請の段階で滅菌バリデーション手順書と滅菌の立証資料を提出しなければなりません(同告示第7条第1項第2号ホ・ト)。
整理すると、「審査の免除」と「要件の免除」は別の話です。滅菌製品では、この二つの隔たりが最も大きく開きます。
| 区分 | クラス1の一般原則 | 滅菌製品の場合 |
|---|---|---|
| 適合認定等審査(適合認定書) | 除外できる(告示第3条第2項第2号) | 輸出・取引先の要求時は自発的に審査(告示第5条第2項第3号) |
| 品質管理基準の遵守 | 「この基準に従うものとし」— 遵守義務は維持 | 滅菌工程バリデーションなど特別要求が追加(告示別表2 7.5.5・7.5.7) |
| 製造所の施設 | 一般の作業所・保管所 | 滅菌作業所の天井・壁基準 + 滅菌施設(施行規則別表2第1号ロ) |
| 品目のクラス | 申告の対象 | 滅菌かどうかがクラス指定に影響 → クラス2なら認証の対象 |
それでもクラス1なのに、なぜ審査まで受けるのか — 自発的・取引先の要求
クラス1が審査を「受けられる」道も条文に開かれています。「医療機器製造及び品質管理基準」第5条第2項第3号は、第3条第2項にかかわらず、クラス1医療機器についてこの基準による適合認定等審査を受けようとする場合、別表2の一部の項目(4.1、4.2、5.5、6.4、7.1、7.4、7.5、7.6など)を適用すると定めています。免除は権利であって禁止ではないため、必要なら選んで受けられるという意味です。
どんなときにこの道を選ぶのでしょうか。代表的なのは輸出です。海外の規制やバイヤーが品質マネジメントシステムの適合認定書(またはそれに基づく書類)を求める場合、韓国国内ではクラス1として審査が免除されていても、自発的に適合認定審査を受けて適合認定書を確保しておきます。国内流通用には不要だった書類が、販路が海外へ開いた瞬間、ビジネスの条件になります。
この点はソーシング・輸出計画と噛み合ってきます。自社の滅菌クラス1製品をどこへ売るのかによって、KGMPは「受けなくてもよいもの」から「受けておくほうが有利なもの」へと性格が変わります。
最もよくある思い込み — 自社の滅菌製品は本当にクラス1か
ここまでの三つの道筋はすべて「クラス1で間違いない」という前提の上にあります。ところが滅菌製品で最も頻繁に崩れるのは、まさにその前提です。
クラスは製品ごとではなく小分類の品目ごとに指定されます。施行規則の別表1(クラス分類基準)は、人体への挿入の有無、挿入・移植の期間、生物学的影響の有無など潜在的リスクを基準にクラスを分け、二つ以上のクラスに該当する場合は最も高いリスクに従ったクラスに分類すると定めています。「滅菌」という言葉がクラス判定基準に直接列挙されているわけではありませんが、個別品目のクラスは「医療機器品目及び品目別等級に関する規定」で小分類の品目ごとに指定されており、滅菌状態で供給されるかどうかがその指定に反映された品目が実際にあります。注射針は、再使用型の非滅菌注射針(A53010.01)がクラス1、単回使用の滅菌注射針(A53010.02)がクラス2に、韓方用の鍼も非滅菌鍼(A84010.01)がクラス1、滅菌鍼(A84010.02)がクラス2に指定されています。
実務上の結論は一つです。「クラス1だと思っていたら、滅菌なのでクラス2」であれば、この記事の前段の議論は丸ごと変わります。審査免除を論じる前に、クラス2認証手続きを最初から踏むべき状況かもしれません。その場合、KGMPは選択肢ではなく認証の前提条件になります。
同じモノでも商品ページの文言が使用目的を変えれば工業製品と医療機器の境界が動くように(Coupangで「医療機器」の文言は誰でも使えるわけではありません)、滅菌という一つの工程がクラスとKGMPの負担を変えます。境界を決めるのは材質ではなく分類です。
いま確認すべきこと — 滅菌製品セルフチェック3ステップ
ステップ1 — クラスの再確認。品目名と使用目的から指定クラスを確認します。滅菌状態で供給する製品なら、「クラス1」という前提から検証し直します。ここでクラス2と確認されれば、手続きは申告ではなく認証であり、KGMPは前提条件です。
ステップ2 — 販路の確認。国内流通のみか、輸出があるかを見ます。輸出や海外バイヤーの要求があれば、クラス1でも適合認定書を自発的に確保するトラック(告示第5条第2項第3号)を検討します。
ステップ3 — 製造所要件の確認。審査を受けるかどうかにかかわらず、滅菌を要する製品であれば、滅菌作業所の施設基準と滅菌バリデーションの手順は整えなければなりません。「審査の免除」を「要件の免除」と誤解しないことが核心です。
クラス別の手続き・期間・費用の全体像はクラス別手続きガイドに、KGMP全般はKGMPガイドにまとめてあります。
CLARE Partnersのサービス
CLARE Partnersは、「クラス1だからKGMPはない」という判断を申告前に検証することから始めます。
- 無料事前レビュー — 品目名・使用目的・滅菌の有無・販路をお送りいただければ、指定クラスとKGMPの要否、必要な手続きを1営業日以内に一次回答
- クラス1申告代行 — 提出書類の準備から申告の受付まで、代行料200万ウォン〜(政府の法定手数料85,000ウォンは別途表示)
- 製造KGMP代行 — 品質システム文書の整備、現地審査の準備・対応、適合認定の完了まで一括、代行料800万ウォン〜(審査機関手数料は実費として別途表示)
項目別代行料の全体と見積り構造は許認可コンサルティングサービスでご確認いただけます。
滅菌製品のKGMP負担は、クラスが確定した瞬間にほぼ決まります。詳細設計・ソーシングを終えた後ではなく、品目のクラスを確認する段階で判断するのが最も安上がりです。製品情報と滅菌の有無・販路を無料事前レビューからお送りいただければ、本当にクラス1か・KGMPはどこまで必要かの確認から対応いたします。
根拠法令:「医療機器製造及び品質管理基準」(MFDS(韓国食品医薬品安全処)告示第2026-46号、2026年7月1日施行)第3条・第4条・第5条・別表2 · 「医療機器法施行規則」(総理令第2127号、2026年7月1日施行)別表2(施設並びに製造及び品質管理体系の基準、第8条第1項関連)・別表1(医療機器のクラス分類及び指定に関する基準と手続き、第2条関連) — 韓国国家法令情報センター・MFDS告示の原文に基づいており、法令・告示の改正により内容が変わることがあります。品目別の指定クラスは「医療機器品目及び品目別等級に関する規定」に従います。
よくあるご質問
- Q. クラス1医療機器はKGMPをまったく受けなくてもよいのですか?
- 「医療機器製造及び品質管理基準」第3条第2項第2号は、クラス1医療機器を製造・輸入する場合について「この基準に従うものとし、適合認定等審査を除外することができる」と定めています。免除されうるのは適合認定書の交付を受ける審査であり、品質管理基準そのものを遵守する義務は残ります。輸出や取引先の要求で適合認定書が必要な場合は、クラス1でも自発的に審査を受けられます(同告示第5条第2項第3号)。
- Q. 滅菌製品の場合、クラス1でも何が変わりますか?
- 審査が免除されても、従うべき品質管理基準の中に滅菌関連の要求事項が含まれています。医療機器法施行規則の別表2は、滅菌を要する製品を製造する作業所について天井・壁の基準と滅菌施設を求め、「医療機器製造及び品質管理基準」の別表2は、滅菌工程のバリデーションなど滅菌医療機器に対する特別要求事項を置いています。滅菌製品はこれらの要件を製造段階で整えておく必要があります。
- Q. 自社の滅菌製品が本当にクラス1かどうかは、どう確認しますか?
- クラスは製品ごとではなく、小分類の品目ごとに指定されます。施行規則の別表1は、人体への挿入・接触や生物学的影響など潜在的リスクを基準にクラスを分け、二つ以上のクラスに該当する場合は最も高いリスクに従うと定めています。滅菌状態での供給は品目のクラス指定に影響することがあり、クラス1と思っていた品目が実はクラス2認証の対象ということもあります。まず品目名と使用目的から指定クラスを確認してください。
