ガイドライン手続き別2026.08.12
韓国の動物用医療機器 許認可 — 窓口はMFDSではなく検疫本部です
韓国の動物用医療機器には医療機器法が適用されますが、窓口が異なります。農林畜産検疫本部(APQA)が「動物用医薬品等取扱規則」に基づき所管します。管轄機関、1~4等級の分類、許可と届出の境界、業許可の構造、ヒト用医療機器との違いを、現行規則の原文に基づいて整理しました。
要点 — 動物用医療機器には医療機器法が適用されますが、同法第46条がその権限を農林畜産食品部側に委任しています。実務は「動物用医薬品等取扱規則」と農林畜産検疫本部(APQA)の告示で動きます。法律のルーツは同じでも、窓口と手続きは別体系 — ヒト用の許可は流用できません。
本記事は2026年8月12日時点、「動物用医薬品等取扱規則」(農林畜産食品部令第741号、2025年10月31日施行)の原文に基づいて作成しました。
どの法律、どの機関か
医療機器法第46条は、動物用に使用される医療機器に関する権限を農林畜産食品部に委任しています。この委任を受けたのが「動物用医薬品等取扱規則」(規則第1条、薬事法第85条・医療機器法第46条・体外診断医療機器法第28条に基づく)で、動物用医療機器の製造・輸入・販売はすべてこの規則に従います。
「動物用医療機器」の範囲そのものが告示で定まります。規則第2条は、動物用医療機器を「動物用に使用することを目的とする医療機器であって、農林畜産検疫本部長が国立水産物品質管理院長と協議して定めて告示するもの」と定義しています。したがって最初に確認すべきは等級ではなく、製品が指定告示に該当するかです。
管轄は用途で分かれます。畜産・伴侶動物用は農林畜産検疫本部、水産用は国立水産物品質管理院です。
等級と品目手続き — 許可と届出の境界
等級分類と指定の基準・手続きは規則別表8にあります(医療機器法第3条第2項を準用)。1~4等級の体系はヒト用と同じに見えますが、許可と届出の境界線が異なります。
| 区分 | 手続き |
|---|---|
| 2・3・4等級 | 品目許可 |
| 1等級 — 既許可・届出品目と本質的に同等 | 品目届出 |
| 1等級 — 本質的に同等でない | 品目許可 |
ヒト用の1等級が事実上すべて届出であるのと異なり、動物用の1等級は既に許可・届出された品目と構造・原理・性能・使用目的・使用方法が本質的に同等な場合に限り届出で進められます。先例のない1等級の新製品は許可手続きになります。
業(ビジネスライセンス)の構造
品目とは別に会社側の資格が必要な点はヒト用と同じですが、受付窓口が異なります。
- 製造業許可 — 検疫本部長または水産物品質管理院長に申請(規則第4条)
- 輸入業許可 — 検疫本部長に申請(規則第19条の2)
- 販売業・賃貸業の届出 — 所在地の市・郡・区役所に提出(規則第23条)
- 修理業の届出 — 検疫本部長に提出(規則第22条の2)
販売業・賃貸業の届出だけがヒト用と同じ市・郡・区の受付で、それ以外はすべて検疫本部系統です。
法定手数料はいくらか — ヒト用よりはるかに少ない
政府に納める法定手数料は規則第56条と**[別表4]**(2024年1月5日改正)が定めます。ヒト用が医療機器法施行規則[別表10]に従うのとは根拠自体が異なります。
| 項目 | 動物用 | ヒト用(参考) |
|---|---|---|
| 製造品目・輸入品目の許可(品目当たり) | 10,000ウォン | クラス1申告 85,000・クラス2認証 130,000・クラス3・4許可 719,000ウォン |
| 製造品目・輸入品目の変更許可・申告(品目当たり) | 5,000ウォン | — |
| 輸入業許可 | 30,000ウォン | 144,000ウォン |
| 製造業許可(条件付きを含む) | 30,000ウォン | 144,000ウォン |
| 販売業・賃貸業の届出(変更届出) | 10,000ウォン | 10,000ウォン(同一) |
| 修理業届出 | 10,000ウォン | — |
| 許可事項の英文証明 | 5,000ウォン | — |
ここで押さえておくべき点があります。動物用の品目許可手数料は等級と無関係に品目当たり1万ウォンの定額です。ヒト用のクラス3・4が71万9千ウォンであるのと比べると70分の1程度です。
ただし、これは手続きが軽いという意味ではありません。政府に納める金額が小さいだけで、実際の費用と期間は前述の品目手続きの分岐(クラス1でも本質的に同等でなければ許可)と品質要件への対応で決まります。見積を比較される際に法定手数料と代行料を必ず分けて見るべき理由です。
品質管理 — KGMP適合性認定とは別体系
動物用医療機器の製造・輸入の許可や届出を行う者が備えるべき施設と品質管理体系は、規則第13条の2(別表6の5)が定め、細部は検疫本部長・水産物品質管理院長の告示で定まります。
実務上重要なのは、食薬処のKGMP適合性認定手続きがそのまま適用されるわけではないという点です。ヒト用KGMPを保有する製造所であっても、動物用の要件はこの規則基準で別途確認が必要です。なお、第13条の2は2026年7月30日改正分が2027年1月1日施行予定のため、来年以降に着手するプロジェクトは改正基準で準備してください。
変更管理 — 30日の時計
許可・届出事項に変更が生じた場合、変更があった日から30日以内に変更申請(届出)が必要です(規則第24条、製造・輸入品目の許可・届出事項の変更は別途)。ヒト用の統合情報システムにおける10日以内の変更登録とは別の時計なので、両ラインを運営する会社は期限管理を分けるべきです。
ヒト用との違い — 一覧比較
| 項目 | ヒト用医療機器 | 動物用医療機器 |
|---|---|---|
| 実務規定 | 医療機器法・施行規則、食薬処告示 | 動物用医薬品等取扱規則、検疫本部告示 |
| 管轄 | 食品医薬品安全処(MFDS) | 農林畜産検疫本部(水産用:国立水産物品質管理院) |
| 品目手続き | 1等級届出 · 2等級認証 · 3~4等級許可 | 2~4等級許可 · 1等級は本質的同等の場合のみ届出 |
| 販売業の届出 | 市・郡・区 | 市・郡・区(同じ) |
| 品質基準 | KGMP適合性認定 | 規則第13条の2・別表6の5 + 検疫本部告示 |
実務でよくある落とし穴
兼用の標榜 — 同じ機器をヒトと動物の両方に使うと標榜すれば、両方の手続きがそれぞれ必要になります。どちらの用途を標榜するかは、開発・輸入の前に決めるべき文言設計の問題です。
「ヒト用の許可があるから大丈夫」 — 通用しません。別体系であり、逆に動物用の許可でヒト用を標榜することもできません。
告示確認の省略 — 動物用医療機器の範囲自体が告示指定です。品目が告示にあるか、何等級かが、手続きと予算を決めます。許認可手続きの骨格はヒト用と同じ論理で動くため、韓国医療機器許認可手続きの総まとめを併せてお読みください。
CLARE Partnersは、ヒト用医療機器の許認可で培った技術文書・輸入手続きの検討力で、動物用医療機器の許認可に対応します。無料事前検討から製品資料と標榜予定の用途をお送りください。告示指定の該当有無・等級・必要手続きを項目別にご案内します。
出典:韓国国家法令情報センター「動物用医薬品等取扱規則」(農林畜産食品部令第741号)— 原文
よくあるご質問
- Q. 韓国でヒト用医療機器の許可を持っていれば、動物用としても販売できますか?
- できません。動物用医療機器は「動物用医薬品等取扱規則」に基づく別体系です。動物用として販売するには、まず農林畜産検疫本部長が告示で指定する動物用医療機器に該当するかを確認し、該当する場合は動物用として別途の品目許可・届出手続きが必要です。
- Q. 動物用医療機器にも等級がありますか?
- あります。規則別表8により1~4等級に分類され、2・3・4等級は品目許可の対象です。1等級のうち、既に許可・届出された品目と構造・原理・性能・使用目的・使用方法が本質的に同等な品目に限り、届出で進めることができます。
- Q. どの機関に申請しますか?
- 製造業・輸入業の許可は農林畜産検疫本部(水産用は国立水産物品質管理院の管轄区分)、販売業・賃貸業の届出は所在地の市・郡・区役所です。食品医薬品安全処(MFDS)ではありません。
- Q. 動物用医療機器の法定手数料はいくらですか。
- 「動物用医薬品等取扱規則」第56条および[別表4](2024年1月5日改正)に基づき、製造品目・輸入品目の許可は等級と無関係に品目当たり10,000ウォンです。変更許可・申告は品目当たり5,000ウォン、輸入業許可と製造業許可はそれぞれ30,000ウォン、販売業・賃貸業の届出は10,000ウォンです。ヒト用医療機器がクラス1申告85,000ウォン・クラス2認証130,000ウォン・クラス3・4許可719,000ウォンであるのと比べるとはるかに少額です。ただし政府に納める金額が小さいだけで、実際の費用と期間は品目手続きの分岐と品質要件への対応で決まります。
